寅年といえば思い出す・・・

中二の冬休み。東京の荻窪の画廊で行われた 「手塚治虫 原画展」を母と友人一人とで見に行ったこと。

カラー作品 40×30センチほどの10点くらいが目を引いた。

手塚さんの色彩は独特で 薄めの色彩が好きだった。

特に目を引いたのが 「奇子」。なんて読むのか 後で分かった。

あやこ と読む。

洞穴で一人美しい女性がたたずんでいる絵。

 

100キャラの大きな1枚画も すごくて 全部 名前を言い当てられたら

プレゼントしてくれるという代物。

 

そのうち 手塚さんが来るとの情報。

皆 50人くらいは ダルマ ストーブを囲んで ひたすら待った。

あのかたに握手していただけたら 絵が上手くなるぞ! などと言いながら。

しかし 先生は お忙しく到着が遅れるとのこと。

群馬県の田舎から来ていた私たちは 帰りの電車のため 泣く泣く

帰らざるを得なかった。

 

そののちファンレターを書いて 荻窪の原画展に行ったことも書いた。

すると 虫プロダクションから翌年の年賀はがきが届いた。

それは 「トラの尾を踏む男たち」と書いてあり

主なキャラ10人ほどが (アトム ブラック・ジャック レオなど) 大きなトラの尾を踏もうとしている漫画だった。

トラの尾を踏む とは あえて危険なことをする意味だ。

そして スタッフの方が 荻窪展にいらしてくださって ありがとう。

お母さまの ご理解があったのですね。という一筆に感動!

 

それが寅年の思い出なのだ。